『ガチャガチャ☆GOTCHA カプセルの中の神さま』作/宮下恵茉(朝日学生新聞社)

ガチャガチャ☆GOTCHA!―カプセルの中の神さま

ガチャガチャ☆GOTCHA!―カプセルの中の神さま

どんな悩みも、願いごとも、ひとつだけ、かなえてくれるんだ。
ガコン! ほら出てきた。神さまの入ったカプセルトイが…街角で見かける「カプセルトイ」。いろんな種類があるけど、最近、「願いをかなえてくれる神さま」なんていうのも、あるらしい。字がうまくなりたい、友だちがほしい、足が速くなりたい――。それぞれ悩みをかかえている小学生の智美、大志、瞬人、あゆみ、悠人は、 商店街の片隅で神さまの入ったカプセルトイを見つける。さて、彼らの願いはどうなる?
 (amazon内容説明より)

見た目は、今風のエンタメ?と、思わせるけれども、中身は子ども心によりそった児童文学といっていいと思います。それぞれの子どもたちが抱える悩みは、子ども心に寄り添ったものだし、子どもにとっては真剣な悩み。生と死の物語さえあります。
けれど、これを重々しく語るのではなく、もちまえのユーモアでぶっ飛ばしてしまうところが、素敵な宮下流
キャラクターのとらえ方がきちんとしているので、甘いお話にならず、「そうだよなあ」と、笑いながら納得できます。児童文学を読まないエンタメ好きの子どもたちにおすすめ。エンタメだと思って読んでいたら、けっこう深くて、しかも面白い!