リンカーンへの手紙

敬愛する岩崎京子先生から、立て続けにお葉書とお手紙を頂きました。
先にお送りした『もうすぐ飛べる!』(大日本図書)を読まれないうちに、『リンカーン アメリカを変えた大統領』(角川書店)が届いたので、お気遣いのお葉書だったのと、その後、本を読んで書いて下さったご感想とお礼を封書で送って下さったらしいのが、同時に届きました。
もう、感激して胸いっぱいになりました。
もうすぐ飛べる! (子どもの本) リンカーン    アメリカを変えた大統領 (角川つばさ文庫)
『もうすぐ飛べる!』については、先生が幼かった頃から、いじめはあった…と。
その頃の学校の教師は、「いじめられるのは、その人にも原因があって、それが気になるんだから、欠点を直していけ」とおっしゃっていたとか。
時代性もあるけれど、それは大きな間違いです。
それを、物語で伝えたくて、『もうすぐ飛べる!』を書きました。
岩崎先生は、むろん、そのことを深く理解なさっていて、『もうすぐ飛べる!』を、「いい文章で、詩のような表現力で描かれていて、(※登場人物の)青木君の存在が、(※主人公の)春海にとっても、読者にとっても、救いですね」といって下さいました。(※越水注)
まず、異分子排斥って、人間の世界でも動植物の世界でもあるらしいけれど、今、そこに気づいた人間が自分で克服していくしかないのでしょうね」とも。
ほんとにそうです。気づいた者が克服し、ただしていくしかないのです。
それは、小学生や中学生であっても、ごくふつうの子でも、できることがあるとわかってほしくて、書いたのが『もうすぐ飛べる!』でした。
ぜひ、皆さまに読んで頂きたく思います。
また、岩崎先生は『リンカーン』についても、ご感想を下さり、「開拓期のいい児童文学、『大草原の小さな家」みたいな…を読む感動がありました」と書いて下さいました。
個人的なお便りですので、これ以上は書けませんが、ほんとに嬉しかったです。

そして、先日、なんと速達で、『リンカーン』のご感想をお送りくださった作家仲間のMさんのお手紙にも、大感動しました。感想を一日も早く届けたくて速達になさったとか。もう感激でした〜
そのご感想の素晴らしかったこと、胸を打たれたこと……
物書き稼業も20年も経つと、一応褒めて下さっているのと、とても深いところから感動を伝えて下さっている文章との違いぐらいは読み取れるようになりました。
リンカーン』は、このところ、一応ではなく(一応でも充分嬉しいのですが)、ここに感動したという思いが直に伝わってくるお手紙やメールが度々届いています。
「書いてよかった〜」と、しみじみ思います。
リンカーンの青年時代の愛と葛藤を中心に据えて書いたことが、これまで書かれてきた伝記とは一線をかくしたのかもしれません。
リンカーンの人生はこういうものだったのだと、初めて知って感動した」と、多くの作家さん、読者さんがいって下さいました。私にしか書けないリンカーン、愛を中心に据えたリンカーンの人生を書いたからこその、ご褒美の言葉なのだと思っています。
『もうすぐ飛べる!』もふくめて、私の物語はすべて、愛を中心に据えています。
機会があれば、ぜひ読んで下さいまし〜