『恋する新選組』が書き上がるまで

こちらは、沖田さんの手紙
私はこれまで、何作か、新選組の本を書いています。
最初の本は、ヤングアダルト時代ファンタジー沖田総司が時を超えてやってくる『月下花伝 時の橋を駆けて』と、現代の少女が幕末にタイムスリップする『花天新選組 君よいつの日か会おう』(共に大日本図書)でした。
この二作が好評だったため、『恋する新選組』シリーズのご依頼を頂いたのですが、書き上がるまで、新選組近藤勇さん、土方歳三さん、沖田総司さん、井上源三郎さん、永倉新八さんなどのご子孫、さらに、佐藤彦五郎さん(土方さんの義兄)ご子孫、榎本武揚さんのご子孫にもお目にかかり、取材させて頂きました。
近藤さんの手紙
ご子孫はどの方も、新選組の面々を彷彿とする方々で、血は水よりも濃い!と確信した次第です。
さらに同時に、現代新選組研究の第一線の研究作家さま方、菊池明さん、伊東成郎さん、NHK大河ドラマ時代考証もなさっている山村竜也さん、新選組研究の御大ともいえる釣洋一さんなど、すごい先生方のお話も聞き、御著も集めて通読し、私の中の新選組が浮かび上がってきました。
ですから、誇りをもっていえることは、ヤングアダルトだから、児童書だからと、手を抜くような物語にはなっていないということです。
時代ファンタジーであっても、史実を大切に書いています。なぜなら、私自身が新選組の皆さんを敬愛しているからです。
恋する新選組』では、新選組の中へ、読者に近い年齢の女の子を登場させてくださいという依頼でした。
それで、できる限り史実に反しないよう考えた設定は、近藤さんに妹がいたという設定です。しかも肉親ではなく、宮川家(近藤さんの実家)の前に捨てられていた女の子で、その子が妹として育てられたという設定です。これもみな、宮川家のご子孫にお会いして、取材した結果、このご家系のお人柄で、かつてのお屋敷なら、そういうことがあっても不思議がないと思ったからです。
男兄弟が多かった近藤さんに、肉親の妹がいたなんていう嘘をつかないためにそうしたのです。そして、ごく自然に、この女の子が新選組に寄り添えるよう物語の展開を考えました。
少女の物語ですが、大人が読んでも抵抗がないように、新選組を描きたかったのです。
そのやり方は成功したと思っています。
よかったら、ヤングアダルトだから、児童書だからといわず、ぜひ読んで下さい〜恋組は三巻、外伝一巻です。
角川つばさ文庫恋する新選組』特設ページ↓
http://www.tsubasabunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=200909000466

花天新選組―君よいつの日か会おう

花天新選組―君よいつの日か会おう

月下花伝―時の橋を駆けて

月下花伝―時の橋を駆けて

恋する新選組(1) (角川つばさ文庫)

恋する新選組(1) (角川つばさ文庫)

恋する新選組(2) (角川つばさ文庫)

恋する新選組(2) (角川つばさ文庫)

恋する新選組(3) (角川つばさ文庫)

恋する新選組(3) (角川つばさ文庫)

恋組外伝↓