『メニメニハート』(著/令丈ヒロ子)が青い鳥文庫になりました

メニメニハート (講談社青い鳥文庫)

メニメニハート (講談社青い鳥文庫)

ぼく、小国景太(おぐに・けいた)は、5年B組に転校してきたばかり。自己紹介が聞こえなかったのか、みんなから「コクニくん」と呼ばれている。…ある日、「呪いの大鏡」の前でぶつかった二人(同級生のサギノとマジ子)からハートが飛び出て、ぼくの目の前で入れ替わった。次の日から、ふたりの言動が正反対に。まさか、心が入れ替わってしまった? そこでぼくは「ハート入れ替わり仮説観察記録」をつけることにした…(BOOKデータより)  
さて、この作品、2009年に講談社の100周年記念作品でした。
それが文庫になったので、再びご紹介します〜
美人でウソだらけのサギノ。マジメすぎてこわいマジ子。
「呪いの大鏡」の前でぶつかった二人から、ハートが飛び出て、転校生の男子生徒、コクニ君の目の前で入れ替わってしまった!
まるで正反対な二人のハートが入れ替わったら、どうなる?
と書くと、うん、どこかで聞いたような話だなと思う人もいるかもしれませんね。たしかに、少女と少年がぶつかって、心が入れ替わってしまう話が昔ありました。いえいえ、でも、これはまったく違うのです。
なぜかというと、入れ替わったのは二人の心の一部分だけ。全部ではないのです。だからこそ、ややこしい。おまけに、その後もどんどん入れ替わるのですから、えらいことです。メニメニハートが宙を舞い、あげくの果てに、二人は想像もしないとんでもないことに……と、この先は読んでのお楽しみ。
令丈ねえさんお得意のほんわかギャグが満載です。なにより、令丈さんの作品はどの登場人物にも、作者の愛がそそがれていて、読んでいてとても心地よくてあったかいのです。