『兄ちゃんは戦国武将!』#くもん出版 文/佐々木ひとみ・絵/浮雲宇一


兄ちゃんは戦国武将! (くもんの児童文学)

兄ちゃんは戦国武将! (くもんの児童文学)

あの東北大震災の地震津波を思い浮かべながら読みました。家族に相談もなく、勝手に、仙台のおもてなし武将隊に入ってしまった兄の夏樹を、お兄ちゃんが大好きだったからこそ、弟の春樹はどうしても理解できないのです。そんな春樹が、幼い頃のお兄ちゃんを思い出し、つい、追いかけて駆け出してしまって、お兄ちゃんの服のすそをギュッとつかんだまま涙ぐむシーンに、私まで泣きそうになりました。
あの地震津波は、東北だけでなく日本中の人たちに、悲しみと恐怖をうえつけました。だからこそ、胸に迫る色々があったのだと思います。実在する「奥州・仙台・おもてなし集団伊達武将隊」を、心から応援したいと思いました❣
「どんなときも政宗公であることで、おれはこのまちの力になりたいと思ってる」…ある日届いた戦国大名伊達政宗からの手紙。手紙を出したのは音信不通だった兄・夏樹だった。弟の春樹は兄に会いに行ったが大人のクセにコスプレみたいな格好で、チャンバラごっこをしている兄のことが恥ずかしく…(BOOKデータベースより)