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語り継がなければ、私たちは、子どもたちへの責務を果たせません。

ポプラ社さんのフェイスブックで、あの野坂昭如先生の『火垂るの墓』と共にご紹介して頂きました❤感激です~シェアしますね↓

 

★あの時代と今はつながっている……今こそ読んでほしい戦争児童文学★

昨年惜しくもこの世を去られた高畑勲監督の代表作『火垂るの墓』。このアニメ映画が、じつは、野坂昭如先生の直木賞受賞作が原作であることを、ご存知ない方も意外と多いのではないでしょうか。

神戸大空襲で戦争孤児となった兄・清太と妹・節子の悲しい運命を、やわからな関西ことばと鬼気迫る独特の筆致で描いた短編です。恐ろしい焼夷弾、焼き尽くされる街、戦禍の中、生き残った二人を襲ったのは、愛する母の死、飢えの苦しみ……。リアルな戦争の姿が、清太の目を通じて描かれています。...

そんな恐怖をまだ知らぬ清太が、「大阪湾上空を雲のあいまぬって進む魚のような群れを、工場の防空壕でながめ」ていたのは、ほんの数日前。それは、『ガラスの梨 ちいやんの戦争』で描かれた大阪の街を襲うB29の編隊の姿でした。清太が空を眺めていたころ、この物語の主人公のちいやんは、二度目の大空襲で家を焼け出されてしまっているのです。

私たちが見上げる青い空の先に、今も戦禍や飢えの苦しみの中にいる人たちがいることを思うと、あの時代と今は、あまり変わっていないのかもしれません。

はからずも、両先生ともに、同じメッセージをあとがきに記されています。

「この本を読んで、戦争を考えて下さい。
 戦争について、喋り合って下さい。喋り合うことが大事です。」
(『火垂るの墓』あとがきより)

「どうぞ、お母さんやお父さんも、お子さんと一緒に読んでください。(中略)おとなと子どもが一緒に読んで、話し合ってほしかったからです。」
(『ガラスの梨 ちいやんの戦争』あとがきより)

火垂るの墓』は野坂昭如先生の実体験を、『ガラスの梨 ちいやんの戦争』は越水利江子先生のお母さまの体験をもとに紡がれた物語です。自らの痛みを感じながら綴られた物語のすごみは、私たちの五感に直接、その酷さと悲しみを訴えてきます。

読んで、感じ、考え、そして、身近な人と語り合うこと。それは、平和な未来をつくる第一歩になるはずです。戦争を知らない世代の私たちができる、小さくても大きな一歩です。

ご紹介した本の詳細はこちら↓
火垂るの墓
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8032019.html
★ガラスの梨 ちいやんの戦争
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/4056038.html