今日から〆切間際の三日間…

うう、苦しんでます。
これまで、書くことにこんなに苦しんだことはないぐらい…。
映画とのコラボ作品や、大河ドラマに関する作品なら、これまで何度か書いてきましたが、今回は難しすぎます。というのは、ドラマはフィクションを相当盛り込んでもOKでしょうけれど、私が書こうとしているのは、あくまでも実録から離れないのが基本の児童伝記文庫だからです。
何が難しいかといえば、来年の大河ドラマは、実資料がほとんどない吉田松陰の末妹、杉 文だからです。資料が残っているのは、松陰やその弟子たちのみ。
文の資料は、二番目の夫「梶取素彦伝」や、最初の夫久坂玄瑞が文にあてた手紙を基にした「涙袖帖」などの昔の小説の復刻や、松陰や文の母を描いた戦時色濃い小説ぐらいしか残っていません。
つまり、伝記風に、主人公の目線で幕末の長州志士を追っていくのは、創作を相当加えない限り無理なのです。
しかも、末妹である文と、兄の松陰との年の差も大きく、松陰は三十歳で亡くなるため、この兄の晩年ともいえるあたりで、文は年頃になります。ということは、一緒に育った兄妹として描くこともならず…
さらに、この時代を彩った久坂玄瑞高杉晋作など松下村塾の塾生らは、たとえ結婚しても、どちらも妻と過ごした時間は、総合しても一年ちょっとで、あとは、江戸や京都での攘夷運動や、政治活動、さらに幕府との戦争とそれは大忙しで、華やいだ話は、各所の花街で息抜した記録ぐらいで、一般小説ではない児童文庫にはこれは使えません。
ということは、久坂の妻であった文の日々の暮らしと、松陰ほか志士たちの生きざまを並行して書くしかなく、どっぷり一人にはまって書くことができないのが、何より辛いのです。
さあ、どう料理するか、あと三日間しかないのに、そんなことを考えています。
大丈夫でしょうか、わたし……(ToT)