芸術大学の冒険と挑戦!「文芸ラジオ」

芸術大学の発行する本格的な文芸誌です(全国で書店販売中)。
「文芸ラジオ新人賞」として、創作、評論の新人賞の募集もあり、東北芸工大の教授陣の著名作家さんたちも執筆なさっています。
今号は、「ポップカルチャーとしての時代小説」として、小松エメルさんのインタビュー記事もあり、興味深く拝見しました。それにしても、ツイッターでは仲良くして頂いているエメルさん、めっちゃオリエンタルな美人さん〜
書かれる作品も好きなので、二重の意味で楽しい企画ページでした!
そして、今号の目玉は、東北芸工大の教授でもいらっしゃる作家の山川健一さんの書下ろし小説「老いた兎は眠るように逝く」です。
山川健一さんの私小説ということもあり、不良少年(死語?)の健さんは母親の年齢の今の私から見ると可愛くてならず、不良中年の健さんについては、まさに、今も、大学であろうがどこであろうが、ロックな山川健一さんを知っている身には、私的で繊細、けれど豪快でもある男・山川健一に出逢えて、とても面白かったです。
父と息子たちとの別れは、やはり、男というものの潔さとあどけなさも感じました。この期に及んでも深くは語り合わない父と息子だからこその情愛に、胸もつまりました。いいものを読ませて頂き、やっぱり、また一緒に飲まなきゃ〜また、一緒にやれる事あるよね〜と思いました。
それと、小説にも登場する石川忠司さんの「孔子」を読みたいな。
私も、一昨年前まで、東北芸工大客員教授を務めさせて頂いていましたので、顔のうかぶ学生たちの名も作品もあって、懐かしかったです。
一つの大学が、こんなに濃い文芸誌を出せるなんて、素晴らしいです。
きっと、ここから、どんどん、有望な新人が生まれるだろうなと楽しみです〜