18日は浅草取材、19日は児童文学者協会総会懇親会

で、17日の続きを少し。児童文芸家協会の懇親会のあとの二次会のことを。
ちょうど私が座った席は名木田さんの近くでした。私の隣には作家の横山充男さんと竹内もと代さんがいらして、名木田さんの両側には、たしか、天沼理事長、作家の楠章子さんがいらして、そのそばに風野潮さん、芝田勝茂おやびん。おやびんのそば近くには、やはり作家の「くの一組」光丘真理さんや高橋うららさんなど美女軍団が出たり入ったりなさっていました。
でね、面白かったのは、毒舌を吐いていらしたおやびんの手元をふと見た横山さんが「おやびん、それ、かわいすぎるんちゃう? なんで、テーブル拭き拭きしてるの?」と。
みながいっしゅん、おやびんの手元に注目。すると、口では毒を吐きながら、おやびんの手はおしぼり片手によごれてもいないテーブルをふきふきしているのです。
そこにいた全員がどっと沸きました。だって、ほんとに可愛かったのです。毒を吐く口にご自分で照れてるみたいに、自動的に動くお膳ふきふきの手。おやびんが絶対見せない可愛い心が、そこでお膳ふきふきしていたのですもの。
みなさん、もし、どこかの二次会で、おやびんに毒舌を吐かれてめげたら、ぜひ、おやびんのお手元をご覧ください。お膳ふきふきの可愛い手を見たら、めげたのも、ふつふつと沸いてくる怒りも消えますよ。だって、そのあと何度も、おやびんの口は毒を吐き、手元はお膳ふきふきしていたのですから。
で、おやびんてば、あとで「くそぉ、よこやまめ〜」と。
で、やっと18日です。
竹内もと代さんと取材を兼ねて浅草へ行ったら、なんと三社祭の最中でした。本祭りは翌日でしたが、本祭りになるともう身動きできないそうですから、その前日でほんとにラッキーでした。芸妓さんや鷺舞の踊り手さんたちの行列を見て、奉納舞も見ました。その間、お祭り女の竹内姉は行方不明(彼女はお祭りになると山車や行列を追いかけて行方をくらます習癖があるのです)。なので、私は「こらあかん、奉納舞が終わるまで、帰ってこんわな」と、とちゅうで探すのも見るのもあきらめて、ゆっくり構えてそのあたりに腰掛けて待ってました。
その間、一時間弱。奉納舞が終わるとどこからかあらわれた竹内姉。「越水があそこにいるなってわかってたんだけど」と、のたまうのです。そんなら、声をかけろよ!あんたをさがしていたのに〜と心の中だけで突っ込んだ私です。いいんです、慣れてるもん。そのあと、亀戸へ行く予定でしたが、お祭りで時間をとりすぎたので断念。よさそうな和風喫茶で緑茶セットをいただいて、ここでは、ほんとにゆっくりして帰りました。浅草は庶民の町と聞いていたのですが、雷門以外はあまり昔の風情は残っていなくて、それはやや残念でした。三社祭に江戸っ子の心意気を見れたのがよかったです。できれば、今度はフーテンの寅さんの葛飾に行ってみたいです。
そして、19日。この日は児童文学者協会の総会と授賞式懇親会でした。
でも、その前にP社の編集Aさんと画家の山田花菜さんとランチ兼打ち合わせをしました。『まじょもりのこまじょちゃん』の二話の件です。花菜さんのキャラがあがってきていて、これが「きゃあっ」っていうくらい、また可愛いのです。どうぞ、お楽しみに〜
さてそれから、方向音痴の越水をお二人が会館まで送ってくださって、やっと総会です。受付で、初めて次良丸忍さんにお目にかかりました。想像していた以上に、なんて素敵な笑顔の方!だったことでしょう。お連れ合いのハヤピさんが羨ましくなるほどでした。いや、はっきり、羨ましいぞ、ハヤピさん〜。ほんとにお似合いのご夫婦なんだなあと思いました。次良丸さんの作家としてのお作風は、このお人柄から生まれるのだと思い当たりました。お会いできてとても嬉しかったです、次良丸さん。
さて、本題です。総会では那須正幹さんの会長就任がつつがなく決まって、大拍手でした。「これで、協会は変わるかもしれない。」という声をあちこちで聞きました。多くの人が協会を愛し、だからこそ、変革をのぞんでいらっしゃるのだなと感じました。
那須さんの会長就任挨拶はすばらしかったです。目標としてあげられたマニフェスト那須さんならではの具体性をもっていてすばらしいものでした。きっと、協会機関誌面に掲載されるのではないでしょうか。お楽しみにしていてくださいませ。
で、授賞式懇親会になだれ込みます。ここで、ひとつご報告しなければなりません。
2006年度日本児童文学者協会の協会賞の最終選考に拙作『竜神七子の冒険』ものこっていたようです。最終選考にのこった創作は16作。創作部門をご紹介すると『牡丹さんの不思議な毎日』柏葉幸子、『夏のとびら』泉啓子、『菜緒のふしぎ物語』竹内もと代、『ツー・ステップ』梨屋アリエ、『ハコの牧場』北村恵理、『教室の祭り』草野たき、『レネット金色の林檎』名木田恵子、『わたしの好きな人』八束澄子、『獣の奏者1,2』上橋菜穂子、『一瞬の風になれ1,2,3』佐藤多佳子、『父ちゃん』高橋秀雄、『竜神七子の冒険』越水利江子、『たそかれ』朽木祥、『ハーフ』草野たき、『コンビニたそがれ堂』村山早紀、『ライム』長崎夏海の16作でした。なんと、ご覧ください。最終には季節風同人が八束、高橋、村山、越水と四名も!(実は、長崎さんも泉さんも元季節風同人でした)
で、また、プレアデス同人のお祭り女、竹内姉のお作品もありました。
その最終選考で意見交換の後、審査委員一人につき推薦3作品を選んで投票の結果、『ハーフ』『父ちゃん』『竜神七子の冒険』がともに3票で残ったそうです。話し合いの末、二度目の決選投票では、審査員6名、一人1作推薦の6票が、3票『ハーフ』2票『父ちゃん』1票『竜神七子』で、めでたく『ハーフ』のご受賞が決まったそうです。おめでとうございます〜
ハーフ (teens’ best selections)父ちゃん (文学の散歩道)竜神七子の冒険 (文学の散歩道)
最後まで1票を投じて下さいましたのは何方か存じませんが、そのことが私はとてもうれしゅうございました。受賞はその時の風ですもの、16作のうち、どのお作品が受賞されても不思議はないのかもしれません。もっといえば、ここへあがってこない名作が必ずあるはずです(これについては断言してもいい)。受賞とはそういうものだと思っています。また、今回のみなさんも、決戦落選、決戦入選どちらも度々の歴戦の作家さんが多いです。ですから、私自身も残念という気持ちより、3票、1票のうれしさが大きいです。ありがとうございました。
というわけで、懇親会になだれ込むのですが、この日は残念ながら、帰還する日。
懇親会のあとにはP社主催の草野さん&那須さんお祝いパーティがあるそうで、お誘いを受けていたのですが、残念ながら懇親会に顔だけ見せて、那須さんや知人の方々にご挨拶だけして、新幹線に飛び乗りました。その折、P社のO編集長が出口までお送りくださり、道まで教えてくださって、ほんとにありがとうございました。無事予約した新幹線に乗れたのはO編集長のおかげです。ほんまにぎりぎりセーフだったんです〜

それから、北川チハルさん。お会いしたらお礼を(お子様のご感想の)と思っていたのに、ばたばたでいい損ねました。すみません。とても嬉しかったので、お手紙より口頭でお礼をと思っていたのに、ほんますみませんです。
さらに後藤みわこさん、すれ違いでばたばたで何も話せず、それも残念でした。すみません。さらにさらに、加藤純子さん、赤羽じゅんこさん、真鍋和子さんたち皆様、お話できて楽しかったです。本木洋子さん、あれからすでに十年くらいはたったでしょうか。お目にかかれて嬉しかったです。
プレアデス同人作家のうみのしほさん、大塚篤子さん、先輩の野田道子さん、まったくお話する機会がなくて後ろ髪をひかれる気持ちでした。すみません。うみのさん、懇親会のその後など、ぜひ教えてくださいませ。

新幹線が7時半だったもので、6時から始まった授賞式が終わると懇親会は15分ほどしかいられず、ほかにもご挨拶しそびれた先生方多々あり、とても残念でした。また、すれ違っただけのみなさま、まことにあわただしいことで失礼いたしました。どうぞお許しください。