畳の匂いと日記のこと

畳替えが済んで、新しい畳のいい匂いがしています。
今日来て下さった畳屋さんはお父さんと息子さんのお二人。
きちっとしたお仕事で、素晴らしかったです。
ああ、いい職人さんに出会えて幸せでした。
わたしもあの職人さんのような立派な作家になれたらいいなあと思いました。
ほんとにありがとうございました〜

で、朝の日記で気になっていたこと。
わたしは、つい、下のような日記を書くから、この頃、飛ぶ鳥を落とす勢いですねえとか、売れっ子やなあ、みたいなこといわれます。
確かに、仕事は増えてます。
でも、わたし自身は、今でもハングリーです。
デビューから十年ほどは、ほんとに大変でした。
文学作品と呼ばれる系統の作品しか書いていなかったこともありますが、十年間は持ち込みをしないと出版できない状態で、その頃の出版点数は年間1、2冊でした。
※それも編集さんを知っている版元は3,4社ですから、あちこち持ち込むということもできなかったのです。
驚くなかれ、最初の五年はデビュー作含め3冊しか出ていません。この頃はまだ絵の仕事もしていたので、なんとか飢え死にしないですんだのです〜
それも、持ち込みから出版に至る確率は最初の五年はほぼ3割、あとの五年と平均しても5割程度だったと思います。

文学作品は売れないという理由で、形にならないことも度々あったのです。
来年は仕事があるんだろうか?と、毎年不安でした。
まあ、作家業なんて、どんなに売れっ子さんでも、それはあるにはあるけれど。
今は依頼原稿ばかりになってきて、もう時間がなさすぎて、不安になる暇がないだけかもしれません。
でも、そんな波がやって来たのは、ここ三年ぐらいのことなんです。
それでね、今書いている人、頑張っている人にいいたいのは、波は急にやって来るってことです。
持ち込み原稿がだめだった……って、もしがっかりしている人がいれば、ともかく、何度も手直しをして、あちこち持ち込みましょう。
それから、新作をどんどん書きためましょう。
大きな波はすぐそこに来ているかもしれません。
波に乗るには、ボードが必要です。
作家のボードは少なくとも2,30作の原稿です。
さあ、落ち込んだり悩んだりする暇はありません。
書きましょう!
※印はより詳細に書き足しました(え、いらんかった?)