切ない輪郭


私はこの絵が、恋組全編の中で一番好きです。
深夜、東海道の海辺を、総司と空が歩いているシーンです。
月明かりの海には、烏賊釣り船のかがり火がきらめく鎖のように眺められ、それはまるで、沖に星がひしめいてゆれているかのように見えます。
「以蔵さんは、人を斬りなれていた。はじめて会った時とちがいましたね……」
海を眺めつつ、総司がふっとつぶやきます。
人を斬りなれた以蔵、それはこの先の以蔵の将来を暗示しているようで、空は胸が苦しくなります。それはまた、総司の将来も暗示しているような気がして……


と、このシーンは朝未さんの絵です。闇にうっすら浮かんだ総司の輪郭と、空の表情が切なくてたまりません。
もっとも、恋組は、全体としてはコミカルなシーンや楽しいシーンの方がだんぜん多いのだけれど。
ところで、今月、つばさ文庫「みんなのフキダシ広場」(クリック!)の全部で6通しか掲載されないお便りのうち、『恋する新選組』のお便りが2通も掲載されてました。やったぁ〜
ハガキを送って下さったI.Yさん、ちーさん、ここを見てらっしゃらないと思いますが、ありがとう〜 嬉しかったです。
実は、私のホームページのアドレスを載せている本は、忍剣花百姫伝だけなんです。だから、恋組ファンでここを知ってる人は、たいてい、花百姫伝も読んで下さってるんですよね。
そうだ、次回から、どの本にもアドレスを載せてもみようかな。そしたら、みんながもっと交流できるかも。
これから、恋組の外伝がいっぱい書けるように、みなさま、ハガキの応援をこれからもよろしくお願いします!
恋する新選組(1) (角川つばさ文庫) 恋する新選組(2) (角川つばさ文庫) 恋する新選組(3) (角川つばさ文庫)