『ゆうたとおつきみ』楠章子さんの新刊

ゆうたとおつきみ 著/楠章子 絵/宮尾和孝
「ぼく、きくの花を、もらってくる!」ゆうたはまかせてと、まほうのコンペイトウをもって、出かけました。こんやは、ゆうたのいえのおつきみ。おばあちゃんがすきなきいろのきくを、よういするためです。ところが、コンペイトウを口に入れて、じゅもんをいっても、道をおもいだせません。「まいごになっちゃった」ゆうたは、すわりこんでしまいました。1・2年生から。(内容紹介より)

昔あった、なつかしい風景がよみがえったような気がしました。
おばあちゃんがいて、縁側にお団子をそなえて、菊やすすきを飾ってお月見をする。
日本人の心深くに残っているあの大切な思い出に出会えたようでした。
はじめてのおつかい、お月見編とでもいいましょうか、おばあちゃんの好きな菊の花を手に入れるために、宝物をポケットに、知らない町へでかけるゆうたの物語です。
大人からすれば、特別なことが起こるわけではない。でも、子どもにとっては大冒険。
ゆうたのおつかいの冒険は、優しさに満ちています。