本を片手に、出かけよう〜


江戸・幕末を切絵図で歩く 
著/伊東成郎
またまた素晴らしいご本が出版されました!
私が新選組ファンタジーを書くために、いつもお世話になっている伊東成郎先生の最新刊です。
龍馬の青春、新選組のその後、彰義隊の死闘、桜田門外の変、さらに忠臣蔵……彼らの遺した思いをたどる10コースの散策案内です。
これ一冊さえあれば、東京(江戸)が百倍楽しめそうです。現代の地図と、江戸の切絵図を見比べながら歩くのもワクワクします。
『江戸・幕末を切絵図で歩く』の前書きに、こうあります。
「……首都高速建設のため、埋め立てが始まったある日、橋の上から、大きな白い鰻が浅くなってしまった川の中を、悠然と海のほうへ泳いでいったのを確かに見た。あれは、築地川の主(ぬし)だったのではなかったかと、今もふと思い返す……」と。
明治大正、昭和と、江戸を生きたさまざまな「主」を失った東京ですが、江戸はまだひっそりと残っています。この本を手にたどれば、きっとそれが、肌で感じられることでしょう。
何より、第一線の歴史研究家である伊東先生の時代考証の臨場感が素晴らしいです。この一冊で、時代の風までを感じることができます。
そこが、市販の遺跡案内にはない、この本独自の最大の魅力かもしれません。
さあ、本を手に、幕末江戸へ旅立ちましょう〜