『ヴァンパイアの恋人』へのおたより

『ヴァンパイアの恋人 誓いのキスは誰のもの?』と、『ヴァンパイアの恋人 運命のキスを君に』へ、小学六年生の志保ちゃんから、おたよりを頂きました。
書店で、一目見て、椎名咲月先生の絵が気に入って、手に取ってくれたみたい、ありがとう〜
『これまで、私の書いた本の中でも、恋する新選組(角川つばさ文庫)や『忍剣花百姫伝』(ポプラピュアフル文庫『月下花伝 時の橋を駆けて』『花天新選組 君よいつの日か会おう』(共に大日本図書)などへは、特に、沢山のお便りを頂いています。
これらの本の読者は、年齢層も厚く、小学生から大人までとても幅広いです。もちろん、頂いたおたよりは、全部よろこんで読んでいますが、ここで全部をご紹介できなくてすみません〜

今回、志保ちゃんのおたよりをご紹介したのは、あんまり可愛かったからなんです。
『ヴァンパイアの恋人』の世界にハマってくれた志保ちゃんは、この物語の主人公の少女、ルナがあこがれる少年、エルゼァールが大好きで、
「エルゼァールがこの世界にいたら、とてもうれしい」
と書いてくれました。
「いないとわかっていたけど、とてもわすれられませんでした……私はこの本を読んで、ヴァンパイアは本当にいるのかって思いました。いたら、会ってみたいと思いました!!」と。
そして、「利江子先生は、ヴァンパイアはいると思いますか? 私はいるとしんじます!」
って、書いてくれたからです。
うん、その気持ち、とってもわかります。
私も物語を書いている時、エルゼァールや、黒太子のケネスの凛々しい姿がくっきりと浮かんでいました。その時、私の中には、まぎれもなく、エルゼァールもケネスも存在していたのです。
そして、この物語がある限り、ヴァンパイアはいるんです。目に見えなくても、この世には、たしかに愛があるように、ヴァンパイアも、オオカミ男も、妖精やサンタクロースもいると信じていたいと思っています。いえ、作家という仕事は、そういう秘密の世界を信じているからこそ、物語が書けるんです。きっと、どの作家さんもそうだと思います。
志保ちゃん、物語を好きになるってことは、志保ちゃんの世界が新しく大きくなったってことです。自分の中の世界が大きくなるのは、素晴らしいです。これからも、どんどん大きくしていって下さい。その分、志保ちゃんのこれから歩んでいく人生も、さらに豊かに、大きく、楽しくなっていくはずです。
ヴァンパイアの恋人 誓いのキスは誰のもの? (ポプラカラフル文庫) ヴァンパイアの恋人 運命のキスを君に (ポプラカラフル文庫) 恋する新選組(1) (角川つばさ文庫) 恋する新選組(3) (角川つばさ文庫)
月下花伝―時の橋を駆けて 花天新選組―君よいつの日か会おう 忍剣花百姫伝(一)めざめよ鬼神の剣 (ポプラ文庫ピュアフル) 忍剣花百姫伝(七)愛する者たち (ポプラ文庫ピュアフル)