『星空ロック』(あすなろ書房)著/那須田淳

星空ロック

星空ロック

14歳の少年レオのさわやかな成長物語です。 それが、先に現地入りしていたお父さんが、旅先で盲腸炎になってしまったため、 お母さんは出発を早め、レオはあとから一人、ベルリンへと向かうことになったのです。 初めての異国。それも4日間は、両親と離れての一人ぼっち。 幸い、従妹のマリちゃんがベルリンに留学中なので、まあなんとかなるでしょと、レオの珍道中がはじまります。 実は、レオには、ひそかな目的がありました。それは……。 大人への階段をのぼる少年の姿が、あざやかに描かれた感動的な青春小説。(内容紹介より)

ドイツにお住いの作家、那須田淳さんの胸キュン青春小説です。
青春小説でありながら、かつて、日本や世界が最も不幸だった第二次世界大戦の時代、今から七十年前の時空を超え、心に迫ってくる物語です。
あの不幸な時代にも輝かしい青春があり、その輝くべき若者たちが失ったもの……無残に奪われたけれど、どんなことがあっても、決して手放さなかったものの尊さが心深くに迫ってきます。
この作品は、那須田さんにしか書けない物語だと思いました。
戦争の記憶が遠くなる今の日本にとって、とても貴重な作品だと感じる人が多いのでないでしょうか?
若い世代にも、お父さんやお母さんにもお勧めできる一冊です!