『さよなら、ぼくのひみつ』編著/漆原智良 絵/進藤かおる(国土社)


「心といのちを守る童話集」シリーズ第二巻が発売されました!
子どもたちの今の助けになりたいという作家たちのアンソロジーです。
以下、目次。
「やくそくの自転車」高森優芽
「さよなら、ぼくのひみつ」平松詩子
「いちご肌のふたり」井嶋敦子
「幸福をよぶ鳥の絵」漆原智良
「作ろう!安全マップ」あだちわかな

さよなら、ぼくのひみつ―心といのちを守る5つの童話

さよなら、ぼくのひみつ―心といのちを守る5つの童話

「やくそくの自転車」は、自転車の危険を良く知ってから、自転車に乗ろう! それでこそ、自転車を楽しめると、子どもにもわかるように丁寧に描いて下さった物語です。
「さよなら、ぼくのひみつ」は、虐待をあつかった重い物語にかかわらず、希望がわいてきます。ひみつを誰かに伝えることで、開かれる希望のドア。さあ、君も…と、背中を押してくれます。
「いちご肌のふたり」は、アトピーに悩む子どもたちの物語。いじめにつながることもあるアトピー。でも、アトピーのことや、アトピーに悩む友達の心を知ることで、きっと明るい未来が見えてくる……小児科のお医者さんでもある井嶋さんならではの物語。
「幸福をよぶ鳥の絵」は、発達障害学習障害を抱えた子どもをどう受け入れていけばいいのか、子どもたちそれぞれの個性や才能に触れつつ物語ってくれます。指導書ではなく物語だからこそ、難しくなく、すっと心に入ってくるのではないでしょうか?
「作ろう!安全マップ」は、思わぬ身近にある学校の危険を、自らも学校図書館に勤めるあだちさんが物語にして下さったもの。そう、身近だからこそ、気付かない危険がありますよね。そして、この物語は子どもの危険回避だけでなく、子ども自身が周囲の人々のことを気遣う優しさと大きさ、深い心を育ててくれます。