『なないろレインボウ』(著/宮下恵茉・絵/カタノトモコ)

なないろレインボウ (teens’ best selections)

なないろレインボウ (teens’ best selections)

虹を見るのが好きな、七海といろは。不安だらけでスタートした中学生活だけど、ふたり一緒にいると、輝きが増してくる。―でも、親友だからこそ、大好きだからこそ、心がすれちがってしまうこともあって…。女の子同士の友情を繊細に描く、青春ストーリー。

宮下さんの物語がなぜ、今の中学女子に人気があるのか、この物語を読んで秘密がわかったように思いました。まず、等身大の女子中学生の学校生活がテンポよく紹介されていきます。そして、学校で起こる友だちとの関係、あこがれ、悩み……それらの日々が作り事めいてなくて、ほんとに今の中学校を覗いたような気持ちにさせられます。それでいて、明るくて、ひたむきで、ちょっと切なくて、晴れやかなストーリー展開なので、読み終えた子たちは、爽やかで幸せな気持ちになれることでしょう。
幸せな気持ちになれる物語って、いいなあと思いました。