連載写真絵本「つぶやき物語」


道を歩いていたら、三日月が落っこちていた。
「君って、近くで見ると、あばただらけなんだね」
僕は三日月にいった。
「あばたじゃないよ! これは、流れ星の足跡なんだ。僕の一番きれいな思い出なんだぞ」
三日月は怒っていった。
「そうなんだ。……僕たちは年取って、あばたもできるけど、思い出はいつまでもきれいなんだね」
僕がいうと、三日月は白く輝いて微笑んだ。


つぶやき物語1 落ちてきた三日月
風馬さんの写真です。
風馬さんの写真には物語があるなあ〜とずっと思ってきたので、「つぶやき物語」を書いてみました〜風馬さんから、新しい写真が届いたら写真絵本として連載します。