『夢の旅』著/たむらしげる(静山社)

たむらしげるさんの新刊。JALグループ機内誌に連載された「夢の旅」を再編集した魅力的な15話のファンタジーワールドです。

夢の旅

夢の旅

ファンタスマゴリア』『銀河の魚』など、海や空や宇宙をモチーフに独特な世界観を描き人気の作家、たむらしげる久々の新刊。絵本でもお馴染み、フープ博士と涙もろいロボットのランスロットが、海を越え、空を越え、境界を超え、時を超え、まだ見ぬ風景を旅する物語。ページをめくるごとにカラフルな色と異次元世界が、目に心に飛び込んでくる。大切な人へ贈りたい、ユーモア溢れ、切なくも愛おしいショートストーリーズ(BOOKデータベースより)
私は、子どもたちが小さかった頃から、たむらしげるさんのファンタジーワールドが大好きでした。今ではぼろぼろになった子ども絵本や、最近の大人絵本ともいうべき大型絵本なども沢山あります。ざっと見ても、たむらさんの手造り絵本『Minsture Universe』『Crystal Tear』始め、『宇宙スケート』『ダーナ』『クッキーサーカス』『星の旅行記』『虹のコレクション』『水晶山脈』など、タイトルだけでも心惹かれるでしょう?
でも何より、たむらさんの絵本の素晴らしさは、その絵のかもしだす世界観です。一度、たむらワールドの虜になったら、どの本も欲しくなってしまいます。
ことに、フープ博士とロボットのランスロットの物語、ルポ氏とクマロボットのコックの物語などは、可愛くて切なくて、圧倒されるほど美しく、深遠な世界を味わえます。
今回の『夢の旅』の15話のお話一つ一つは、どれも一冊の絵本になりそうな物語です。つまり、たむらワールドの世界観をたった一冊で、いっぱい楽しめますよ〜