「アマテラス」(坂東玉三郎+鼓童in松竹座)に行ってきました〜

二十代の頃からの女友達、ルナちゃんに招待してもらって、松竹座へ。
本格的な観劇は三年ぶり…ぐらいかもしれません。
 美しかったです〜玉三郎さまが…!
鼓童の皆さんの太鼓の響きも魂に響いてくるようで素晴らしかった!
鼓童は、心臓の鼓動から音をとって名付けられた太鼓芸能集団だそうです。その意味がよくわかりました。
太鼓のリズムは原始の響きであり、人の世界で言えば、神代から綿々と続く命のリズムだと感じました。
もう出だしから、太鼓を打つ青年たちの均整のとれた背中に、ルナちゃんはうっとり〜♪(いや、わたくしも…ですが)

やがて、荒れ狂うスサノオを嘆いて、アマテラスは天の岩屋戸へ姿を隠してしまいます。
アマテラスの光を失った世界の闇の深さ……その闇に小さく、やがて、大きく響きわたる太鼓のリズム。
それは、アマテラスをもとめる人々の嘆きであり、祈りであり……。幽玄自在の笛の音や、響き渡る太鼓のリズムに、観客の心も、太古へ、はるかなる神代へと、誘われます。
人々の願いを負って、天の岩屋戸前で舞うアメノウズメ……。
と、闇に一筋の光が! 
やがて、闇にまばゆい光が満ち満ちて、太陽神のアマテラス(玉三郎さま)が現れたその時、まばゆく満ちた光は舞台を超え世界に満ちるようで、現れたアマテラスさまのオーラ、その美しさたるや、もはや、アマテラスさまそのもので、私は一瞬泣きそうになりました。

また、この舞台では、海と闇を背負ったかのようなスサノオ、まばゆい光の生絹(すずし)を背負ったかのようなアマテラスの緊迫した舞いを観られますが、いつもの玉三郎さまの華やかな独り舞いはありません。
けれど、ただ、そこに立つだけで、そのオーラに手を合わさずにいられない、涙してしまうほどの気品と、きらびやかな美しさ……それが、玉三郎さまです。
私は、玉三郎さまの舞台を観るのは、これで三度目ですが、どの時も、同時代に生きて、その姿を目にすることができて幸せだと思ったことでした。
世界一の美女というなら、それは玉三郎さまだと、私は思います。凛と立つ男性の凛々しさ、女性の流れるような動きと気品を表現できる人は、この方しかいないのでは…と思います。
今回は、太古のリズム、命のリズムを再現して下さった鼓童の皆さん、アメノウズメ役として可憐に舞い踊って下さった愛音羽麗さん、スサノオ役の小田洋介さんの迫力も素晴らしかったです。
素晴らしいひとときでした。
誘ってくれたルナちゃんのおかげです。
ありがとう〜ルナちゃん!