子どもの本のはるなつあきふゆ

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「おなじみのロングセラーから、とっておきの掘り出しものまで108冊+αの宮川流、愉快なブックトーク
宮川健郎さんの『子どもの本のはるなつあきふゆ』(岩崎書店)が楽しかったです。
紹介された本を読んだ読者の感想も取り上げられていて、とても参考になりました。
どんなふうに面白いか、目次を紹介するだけでもわかるような気がするので、ちょっと書いてみますね。
はる きみの名は
なつ おばあちゃんはシンデレラ
あき 畑のなかで迷子になったら
ふゆ まどさんと阪田さん
はる 春への扉
なつ 祭りの晩に
あき 「出会い」の真実
ふゆ 「よい子」からの抜け道
はる 待たれている朝
なつ 物語は、水のにおい
あき 加速する物語
ふゆ まだ聞こえない明日
(とまあ、目次順ではありませんが面白そうでしょ♪)
あまんきみこさん、福本友美子さんとの対談もあって、和洋児童文学の幅広いお話が楽しめます。
小学生向き(低中学年中心)の日本の名作を、比較的近作も含めて紹介されているのは貴重な一冊といえるでしょう。
あまんさんが対談の中で「子供の頃から月夜に歩いていると海の底を歩いている気がする」とおっしゃっていて、「あ、私と一緒だ〜」と思いました。
というのも、ある本のお話の中で、わたしはこんな文章を書いています。
「うす青い月光にしずんだ森は、なんだか水の底のようだ…」と。
あまんさんは「前世はあわびだったのかしら」とおっしゃっていますが、じゃ、私はなんだったんだろう。
珊瑚の森にかくれている臆病者のカクレクマノミだったのかも。
(有名なファイディング・ニモですが、実はカクレクマノミという魚は、魚の中でも、すごく臆病者で、珊瑚の家から離れることはないのだそうです)
私も水は大好きでそばにいるだけで癒されるんですが、広い海の中はいっとう怖いものですから。
ともかく、この本には続編も続々編も出してほしいです。
今回外れた高学年やヤングアダルトなども読みたいし、いつか現在新刊の低中学年の紹介も読んでみたいです。