「コスモス 二番目に好きなもの」光丘真理

コスモス―二番目に好きなもの (ピュアフル文庫)
ママを亡くしたパパと少女みかげ、父と別れた母洋子と一人息子の瞬。互いの親が結ばれて、血のつながらない兄妹になってしまった二人。みかげは反発するけれど、瞬は学校で人気者になって、みかげの親友百合香は瞬に恋してしまう。複雑なみかげに、あくまでもクールな瞬。対照的に見える二人がいつしか……
キラキラ透き通った思春期小説。
少女の好きなものが全編に散りばめられています。
深紅の薔薇のようだった亡くなったママ、ハンサムなパパ、美少女の親友、湖に面した別荘のような高台の家、コスモス畑、星空、そして、いきなり現れた美少年瞬……。
さらに、生と死、家族と絆、出逢いと別れ、時として重いテーマをはらみながら、その重さによろめくことなく、生命力にあふれた思春期の感性で貫かれているので、少女には美味しい一冊です。