黄門さまのお声

そういえば……黄門様の話をしていて、思い出しました。
数日前、黄門さまからお電話があったんです。
といっても、先代の黄門さまです。今は里見浩太朗さんが演じてらっしゃるのですが、その先代さまは佐野浅夫さんでした。このお方です↓
http://biz.sbrain.co.jp/keyperson/K-746.htm
渋くて知的で、でも庶民的で人情深くて、怒ると迫力のある黄門さまでした。で、なぜ、お電話があったのかというと、「頑張ってますね」という温かいお声がけを頂いたのでした。それと少々お尋ねの儀があったからなんですが、それはともかく、なぜ、越水に黄門様直々にお電話があるということが起こり得るのかというと、話は十数年前まで遡ります。
私はもともと若い頃には撮影所には深いご縁があったのですが、お出会いしたのは作家になってからでした。物語の取材で京都東映撮影所を訪問した時に、ちょうど、黄門様の撮影中だったのです。そこで、いろんな事をお話しさせて頂いたのでした。
その後、佐野さんからは「島ひき鬼」(そう、かの山下明生さんの名作です)の読み語りのCDを送って頂きました。それを聞いて、私はとめどなく涙が流れました。ほんとに素晴らしかった。語りが、これほどまで物語に大きな力をそそぎこむなんて、感動と共にカルチャーショックでした。
その後、佐野さんは児童文芸の功労賞を受賞され再会し、さらにそこから数年たっていますので、お声が懐かしかったです。で、何が書きたかったかというと、佐野さんの読み語りはぜひ聞いて見て下さい。「島ひき鬼」のCDも、機会があれば、ぜひ聞いて見て下さい! と、書きたかったのでした。