衝撃のニュース、理論社、民事再生法の適用を申請

昨夜、「理論社倒産!」「民事再生法の適用を申請」のニュースが駆けめぐったツイッター
フォロワーさんたちとのやりとりを、時間を追ってひろってみました。
本当はこの十倍ぐらい、いや私の知らないところも入れれば、百倍千倍ツィートが飛び交っていたはずですが、著作権上、転載は控えました。
ここに転載したのは、交流のある作家さん、またブログのご常連さんなど、おそらく転載をお許し下さるだろうと思える記事のみです。
riekossyは私のツイッター上の名前です。hassaku_mさんは作家の宮下恵茉さん、sky_emmaさんは画家のスカイエマさん、qvo_monogymさんは作家のくぼひできさん、O_bakeさんは皆さんご存じブログでもリンクしている親しい方、sugineeさんはツイッターで出会った熱き新選組同志!です。
ここには転載できないけど、噂として伝えよう。私は作家の小前亮さんが「きっと生まれ変わる理論社のために、『三国志』の10巻は今月中にあげときますよ。」とつぶやかれたのに、感涙しました。
作家も出版社もいい本を出していくためにギリギリのところで踏ん張っているのです。日本政府、自治体は、ほんの数円でいいのです。貸し出した本を作った者たちへ、印税を払ってやって下さい。その法制を整えて下さい。音楽や映画には貸出料を払っているのに、なぜ本だけは別? すでに良識ある先進諸国では本の知的財産権は護られています。なぜ、日本だけが? 理屈が通りません。何十億の馬鹿なハコモノを建てたり、必要のない工事をする予算を、子どもたちのため、本のために使って下さい。お願いします。このままでは、世界にも誇れる日本の児童書、絵本文化はすたれていき、本を作れなくなっていきます。
というわけで、以下、ツイッター上のやりとりです。

riekossy 公立図書館、学校図書館、司書、先生の皆さま、小、中、高校生の子どもたちがリクエストする本はぜひ購入して下さい。子どもたちにとっては図書館こそ宝箱なのです… http://d.hatena.ne.jp/rieko-k/20101006


riekossy 子どもから届くお便りを読むと、皆、いじらしいぐらい苦労している。図書館で読みたい本を借りるために。学校で何ケ月も順番待ち、学校になければ公立図書館へ行き、それでもなければ、なけなしのお小遣いをはたく、親に誕生祝いに買ってもらう…いじらしくて涙が出る。


riekossy 小、中、高校生にとって図書館はその子の未来を大きく羽ばたかせるか、狭い場所に閉じ込めてしまうかを左右する小宇宙かもしれない。本は沢山おいてほしい。貧乏作家が大半の児童書作家は儲かりはしないけれど。子どもが夢見られるなら喜んで貧乏しよう。

hassaku_m まったくそのとおりです!今の親世代は本を読まないで育った人が多い世代だと思います。私のまわりのママ友は本にお金を払うのはもったいないと思っている人がすごく多いです。

hassaku_m そしてそういう人は最新のゲームソフトは買ってあげるけど子どもが欲しいと言う本は図書館で借りなさいという。けど図書館でもマイナーな本はなかなか買ってくれないし人気のある本はなかなか回ってこない。どうにかならないですかねぇ…


riekossy 親には本の価値がわからなくても、子まで巻き添えにする権利はない。読ませてあげてほしい…

O_bake  えー、理論社がつぶれた、ですって!! なんかショックで言葉がないです。http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3358.html

riekossy これが児童書業界の現実。政治家、自治体のお役人!日本の文化子どもの未来は勝手にやれとでも?

hassaku_m あー。出版不況ってホントなんだ〜。今さら実感。みんな、お願いだから本買ってください…。

sky_emma 理論社倒産…ショック。初めての児童書のお仕事が理論社さんから出版された『マキの廃墟伝説』でした。挿絵、一枚を除いてすべて描き直しの指示をいただいたなあ。ほんとに細やかにご指導いただいて、自分の財産になるお仕事でした。残念すぎる。理論社の本、『ちびっこカムの冒険』が大好きだった。

O_bake 昨晩、あるフォロワーさんたちと「今の日本は精神的主柱を失って物質主義に頼るしかなくなってる」という話をしたばかりで、それで理論社の件を知ると、暗澹とした気持ちになります。まずは理論社の本を買いに行こう。1冊でもいいから。


riekossy 精神的主柱を育てる本の効果を数字にして証明せよ、なんて馬鹿なこといってるのがこれまでの政府、自治体。なんとかせねば、日本人はどんどん薄っぺらになる…(恐怖


riekossy 書店での立ち読みの権利を認めよう(子供のころはそれが楽しみだった)。いや、今は珈琲片手に読める書店もあるよね。それなら、面白かった本は読んでから買おう。それがお互いに「ありがとう」ってことじゃないかな。

suginee そういうことって大事だと思います。おいらもそうやって本を待ちわびる、待ち焦がれるって感覚を味わいましたから、今、大人になって文庫本をがっさー!大人買いするのが超!嬉しいです。そうやって本を読んでくれる子がいるうちはまだまだ大丈夫だなって気がする(何が)

qvo_monogym図書館の問題、どちらかというと、貸し出すだけで著者および出版社の利益にならないようになってるだけなので、単純に借りられたら何円かが支払われるようになればいいんですよ。フィンランドとかそうなってるよね。

qvo_monogymちなみにフィンランドの図書館で、本を借りたら著者に報酬が入る件。借りた人が払うんじゃないよ。文化政策です。日本だって今後は、文化そしてコンテンツを売り物にするしか道がないのだから、あらゆる知的財産権および知的財産を生み出す人間を保全する仕組みを作るべきです。

qvo_monogymリンドグレーンヤンソンレベルになると報酬率が下がるんだそうです(借りられすぎで)。


riekossy それいいな!他複数国で貸出の印税制ありますよね?

qvo_monogymドイツ・北欧諸国ですね。

qvo_monogym「図書館での貸出に起因する著作者の印税損失を補填する制度」、フランスでも議論されているようで(2003年)、次の記事末尾に英国・フィンランドスウェーデンでは施行済みとの記述があります。http://current.ndl.go.jp/ca1492