『ここがロドスだ、ここで跳べ!』

ここがロドスだ、ここで跳べ!』 山川健一
1970年代、全国に革命の嵐が吹き荒れていた。6月23日の安保に反対するデモの日、大学生の滝口直樹は明治公園の入り口で、ML派全共闘の隊列に参加するかどうか迷っていた。行くべきか戻るべきかーー。 それから40年後の東京で、カリスマ経営者として時代の寵児になった直樹が「鳥男」に出会うことによって経験する、ある奇跡。 誰もが思う「もし、あの時、こちらの道を選んでいたら?」。 そこに、まったく別の人生が広がっていたとしたら? どちらの人生が価値があるのか……(amazon 内容紹介より)

一昨日は、妹分とねえさんと「越水会」。
昨日は、香月日輪ねえさん&令丈ヒロ子ねえさん&越水の「ねえさんずの怪」でした。それで、続きが読みたかったこの本、「そうや、大阪までの電車で読める!」と思い付いて読了。
山川健一さんの『ここがロドスだ、ここで跳べ!
最後の数ページで目的地に到着。でも、やめられないので、待ち合わせの伊勢丹の入り口の壁際にもたれかかって読みました。人がざわざわする中、本を読むには全く相応しくない環境だったけれど、思わず涙。
主人公の直樹に惚れない女はいるのでしょうか?
直樹のようなお父さんがいる子は幸せだと思いました。
物語の中盤からずっと、直樹には泣かされっぱなし。物語で出会えただけでも幸せだけれど、リアルな人生で出会いたかったです。
いえ、私は、ここに登場する女性達のように美しくないけれど、それでも、私の直樹がいてくれたらって、思ってもいいのだと思います。あるいは、俺の優里がいてくれたらって。
なぜなら、これは癒しの物語。寂しい女性、孤独な男性を抱き取って癒してくれる物語ですから。
山川健一さん、優しい気持ちになれる素敵な物語をありがとうございました〜