『はじめまして、プリンセス・ハニィ』二宮由紀子さんの幼年絵童話

はじめまして、プリンセス・ハニィ (ポプラ社の絵本)

はじめまして、プリンセス・ハニィ (ポプラ社の絵本)

プリンセス・ハニィは、みつばちのおひめさま。女王ばちのみならいです。でも、何をやっても、おかあさまの女王ばちにかないません。「あたし、これじゃ、えいえんに『みならい』のまんまだわ」おちこむハニィのもとに、すてきなプリンスがやってきて……!? 明るくマイペースなプリンセス・ハニィが、女王ばち目指して奮闘する日々をユーモラスに描きます。ハニィが、まきおこす事件や出会いには、笑いとあたたかさがいっぱい。ハニィを応援しながら、元気がもらえる絵本です!amazon 内容紹介より)

実は、私がプロになる前、児童文学専門誌「飛ぶ教室」へ投稿していた頃、二宮由紀子さん、江國香織さんたちとは、同期でした。
その頃から、私は二宮由紀子さんの幼年童話が大好きでした。二宮さんの幼年童話は、ただ可愛くきれいなだけではなく、発想が自由奔放だから。
『ものすごくおおきなプリンのうえで 』とかは、大、大好きな本。ものすごく美味しそうな本なんだけど、それだけじゃない。発想がぶっ飛んでます!
そして、この『はじめまして、プリンセス・ハニィ』も、やっぱり美味しそう〜♪な物語ですが、それだけではありません。幼い子供心を抱きとめて、わくわく、楽しませまてくれます。そして、本を読み終えた時には、その子は、少しだけ成長しているかもしれないなあと、思えます。それは、物語に、二宮さんの愛が、ハチミツのように、たっぷりそそがれているからかも……。
みんな、知ってますか? 働き蜂が一生かかって集めるハチミツって、どのぐらいなのかを。
それは、ティースプーンに、たった一杯。
そんなに大切なハチミツを、私たちはミツバチからもらっているんです。そう考えると、愛しくて切ないけれど、だからこそ、大切に大切にハチミツを頂こうと思えます。
可愛くて元気なプリンセス・ハニィは、そんなミツバチのプリンセスの物語です〜