映画「フタバから遠く離れて」を観て

胸がいっぱいになりました。
故郷、我が家を奪われる悲しみと怒りが、この映画からはひしひしと伝わってきます。
被曝覚悟で、もはや商品とはならない牛たちに給餌を続ける「希望の牧場」のNさんは「僕も被曝してますが、この牛たちが被曝の生き証人です。決して見捨てない」とおっしゃいます。
経営者が避難してしまったため、周辺の牧場の牛たちは餌も水もなく餓死してしまい、今はミイラになっていました。「水も餌もなく、死ぬまで一か月ぐらいかかったんじゃないでしょうか。最悪の死に方です」とNさん。希望の牧場の牛たちだけが被曝を重ねながらも、今も、Nさんに守られています。
原発事故のため、津波で行方不明になったお母さんを捜索できず、もしかしたら救えたかもしれないお母さんを死なせてしまったと悔いを残す息子さん……一人一人の皆さんの悲しみは深く、今も癒えることはありません。これは、フタバという小さな町のことではなく、日本中のどこで起こっても不思議はない事だと、私たちは受け止めなければなりません。
音楽は、坂本龍一さんです。静かな曲調が切なく、胸に迫ります。

以下は↓同映画のニュース。

↓同映画の監督さんのメッセージです。