『おしん』


映画に合わせた発売予定の『おしん』(ポプラポケット文庫)の進行はどうなってるのかと気になっていました。 担当さんからは初稿OKが入ったきりで、進行状況のお知らせがなくてそのままになっていたので。原稿を東映の方にも読んでもらうと聞いてましたが、まだ読んでらっしゃるってことはないだろうし…と。
本の予約が始まっているだけに、ゲラもまだ来てないしと、さらに気になってきたので、版元さんへ連絡したら、昨日、急展開で進行し始めたとお知らせがありました。
というのは、初期段階では、映画会社の方が読んでチェックして下さる予定だったのですが、なんと、原作の橋田壽賀子先生が読んで下さっていたそうなのです。NHKドラマを見ていた私にとっては、まさに、「神」のような橋田壽賀子先生が、私の『おしん』を読んで下さり、そして、昨日OKが出たそうなのです。
私の原稿は、むろん、先生の書かれたドラマ「おしん」が原作なのですが、ドラマと小説では手法も違うし、さらに、児童書という立ち位置からすると、戦争というものを知らない子どもたちに、どう戦争を伝えるかということで、私なりに、かなり踏み込んだ原稿になっているので、そういう重要シーンが、ドラマそのままではない部分もあるのです。
それについて、橋田壽賀子先生のOKが出たということが、一番嬉しいし、感激しました。
執筆にあたって、私は、橋田壽賀子先生ご自身が書かれた本なども読んで、「おしん」で、先生が何を伝えたいと思われたのかというようなことも頭にたたきこんで、物語を書きました。
そう、ドラマを再現しただけでは伝わらない深い心の部分を、私はストーリーに編み込んだのです。
そのストーリーを、橋田壽賀子先生が読んで下さって、GOサインを出して下さったなんて、夢のようです。
もうすぐ、映画も公開されます。同時期に発売される『おしん』を、ぜひ読んで下さいまし〜