分かれ道


【梅花の窓】 梅の花が満開だそうですが、まだ観に行けてません。この写真は長岡京市の古家。梅の花をかたどった窓がなんとも優雅です。
私はと言えば、今年になって、思わぬことがいろいろあって、二つの分かれ道に行きあたってしまいました。
最初の分かれ道は長年そこに立って迷ったあげくの決断でした。大好きな人、尊敬する人、恩ある人の顔が次々浮かんで長く迷いました。
でも、敬愛するある方が励まして下さったのです。その時、私は心から決意することができました。
なぜなら、はっきり気づいたからです。これまでも、心の支えになってくださったのは、温かく尊敬できる個人であって、決して、大きな団体そのものではなかったと。
ですから、私は、これからこそ、もっともっと頑張って、大好きな人、尊敬する人、恩ある人に喜ばれる作家になろう。それが私のすすむ道だと思えたのでした。
その退会届けを出した事務局にいらっしゃるのは、個人的に大好きな作家さんでした。その方から返ってきたお返事は決して事務的なものではなく、私の心をすくい取ってくださるような温かなものでした。お別れの時に、温かい大きな手で握手してもらったようで嬉しかったです。
それと同じ時期に、期せずして、私にとっては所属団体というよりごく親しいグループからも退くことを決意しました。いえ、でも、それは退くというより、私なりの未来、親しい人たちの未来を見据えての決心でした。親友といいかえることのできる作家仲間にも、後輩たちに対しても、変わらぬ愛と友情を今も抱いています。その仲間たちとは、これからも親しく付き合っていくでしょうし、後輩たちが書いていくことにおいては、かげながら力になろうとも思ってもいます。つまり、いいOBになろうと……。
ふいに現れた二つの分かれ道、そして、その決断が、偶然、この時期に重なってしまったのも、きっと、私にはわからない神さまの思し召しがあるのだろうと思うことにしました。
いつか、その意味も、理解できる日が来ると信じています。