熊野・龍いずる神々の山「忍剣花百姫伝の舞台2」

『忍剣花百姫伝』に登場する五鬼城のひとつ、天外城は紀伊の国、熊野の隠れ城です。
世界遺産に選ばれたこの地は、海も山も木も水も、恐ろしいまでの霊気を宿しています。それは、行ってみないとわからない聖地ならではの空気感でした。

【熊野の山々】
わたしが行った日は、あいにくの曇天でした。でも、だからこそのこの景色です。
この写真では見えませんが、熊野の山々からは、無数の霧の龍が立ち上っていました。
ここはもう、聖地以外のなにものでもないと感じた一瞬でした。
写り込んでいる白くまるい光は、薄く大きなものも、小さく星のように輝いているものも、すべて、オーブ(霊現象といわれる光)ですが、これは単にデジタルカメラのいたずらだという説もあります(ちなみに、この写真を撮ったのはデジタルカメラではなく、観光地で売っている使い捨てカメラです)。
けれども、わたし個人の体験では、オーブはこういう聖地、深い森、寺社、あるいは祭りなどでよく写り込みます。
その時に感じる強い霊気を、たんに、カメラのいたずらだとは思えないのですが。
熊野では、一本のフィルムの多くの写真に沢山のオーブが写り込みました。ここに天外城はあるのです。





熊野古道・熊野本宮町観光協会冊子パンフより】
熊野古道のその奥、人知れぬ深い森と谷にかこまれた隠れ里がきっとあると思えませんか?





【熊野の海】
ここを駆ける少年たちを思い出して下さい。
浜辺に立つ花百姫を……。






【空と海】






【龍が生まれる空】
龍は、空にも無数に生まれていました。写真がワイドでないのが残念です。
一目で、二、三十の龍が生まれるのを見て、しばし、その場を動けませんでした。






鬼ヶ城
昔、海賊の巣窟だったという鬼ヶ城が海辺にあります。





鬼ヶ城1】
潮や風に浸食された巨大な岩は圧倒的です。
ここは、『忍剣花百姫伝』では、伊豆沖の鬼が城島のモデルとなっています。
潮が満ち過ぎても、引き過ぎても、船が内湾に入れない鬼が城島の洞窟はきっとこんなふうだったはずです。





鬼ヶ城2】
立っている人は、一緒に旅行した大好きな友人。今は会えないのが寂しいです。
人生は帰去来。でも、いつかまた……。
ここ熊野の物語は、これから、また新しいファンタジーとして書いてみたいと思っています。それに、もう一度行きたいです。