「京都文学散歩『風のラヴソング』みきちゃんと小夜子のいた路地」(編集委員会報告その2)

編集委員会の始まる前三時間ほど、せっかくなので、東京編集委員のいとうみくさん、イノウエミホコさん、吉田純子さん、土山優さん、高橋秀雄さん、それから、京都会員のMさんたちと、私の育った町であり、『風のラヴソング』『あした、出会った少年』の舞台の町を散策しました。
まずは、子供のころ遊び場だった東福寺へ!
イノウエミホコさんが送って下さった写真(ミホコ兄い、ありがとう〜)。



 東福寺は、全域国宝の広大な寺院です。
これが、有名な通天橋から撮った写真。
向こうに見える橋は、東福寺への参道にある臥龍橋。






 こちらは、大きすぎて全体が写らない三門(楼門)です。 
昔は、三門の左右に仁王様がいらして、それはもう凄かったです。
子供心に畏怖の念をもちました。
悪いことをした時には、仁王様に謝りにきたほどです。
今は生垣に囲まれて立ち入ることはできませんが、昔は出入り自由。
映画やドラマの撮影にも、よく使われていました。





 これは本堂です。
この中に、有名な龍の天井絵があります。





龍の天井絵。
実際に見ると、巨大な龍です。
また、この日は暑かったのですが、本堂からは冷気が……!
天井が高く、巨大な木造建築って、ほんと涼しかったんやなあって、子供のころを思い出しました。
 こちらは臥龍橋から見た通天橋。
この青葉が、秋にはすべて真っ赤に染まります〜









さて、東福寺から出て、町に帰ってきました。




でも、残念ながら、昔ながらの路地は消えていて、駐車場になっていたり、かつて、土だった路地がコンクリートで固められたり。
五、六軒続きの長屋だったのが、それぞれに勝手に建て増しされていて、花が咲き乱れていた共有空間も、屋根のあった闇路地(くらろうじ)も消えて、井戸も埋められていました。
味も素っ気もなくなった路地に、昔ながらのお地蔵さんだけが健在でした。
この写真は、比較的、昔の雰囲気を残していた路地。ただし、昔はみな土の道。コンクリはなく、石畳があった程度でした。
あの美しい路地は、もうこの町には残っていませんでした。