『白い自転車、おいかけて』著/松井ラフ 絵/狩野富貴子(PHP研究所)
- 作者: 松井ラフ(作)狩野富貴子(絵)
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/07/08
- メディア: 単行本
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第14回日本児童文芸家協会の創作コンクールつばさ賞(幼年部門)優秀賞受賞作品です。
新しい自転車を買ってもらったおねえちゃんは、妹のゆかを置いてきぼりで、どんどん外遊びに行ってしまいます。「自転車さえなければ…」と思ってしまうゆかの気持ちもわかるし、大きくなって行動範囲が広くなったおねえちゃんが、いつまでも、妹と家でゲームなんかしてられないのもあたりまえ。これは、子供の成長の通過点であって仕方がないというより、おねえちゃんの成長を喜ぶべきことなんですが、そう切り捨ててしまうのは大人だけ。子どもたちは、日々、精一杯生きて成長しているのです。だから、おねえちゃんの自転車の鍵をかくしてしまったりもするけれど、おねえちゃんのために頑張ることもできるのです。姉妹の心の成長を優しく細やかに描いた心温まる物語です。by越水利江子