『オオカミのお札』#くもん出版 著/おおぎやなぎちか・絵/中川学

 第42回日本児童文芸家協会賞受賞のシリーズです!
江戸時代から、昭和の戦時、そして、現代までつながるひたむきな庶民の物語。
物語の芯となっている狼を祀った神社は、近畿の山脈にもあって、何度が取材したことがあります。西洋の狼と違って、日本狼は、大神として神社に祀られています。世にいう「送り狼」とは、もとは山人を見送ってくれるような日本狼の習性から生まれた言葉で、決して今、怖い男性に使われているような言葉ではなかったようです。いわば、日本という国独特の文化であり信仰であった大神さまを中心に、時代の動乱、変遷を描いたことで、この国の幸も不幸も立ち上がってきて、忘れ葬られようとしているこの国の誤った歴史の記憶を蘇らせてくれる物語でした。ぜひ、ご一読を

カヨが聞いた声 (オオカミのお札)

カヨが聞いた声 (オオカミのお札)

正次が見た影 (オオカミのお札)

正次が見た影 (オオカミのお札)

美咲が感じた光 (オオカミのお札)

美咲が感じた光 (オオカミのお札)