王子を迎えて〜「ねえさんずの怪」外伝

昨夜は、久々にお目にかかるイベント流れの石崎洋司さん、ヒロ子ねえさん、日輪ねえさんと越水というメンバーで、イベント二次会兼「王子に会いたいという越水の願いを叶える怪」でした。
その越水が店を間違えて、すっかり遅れてしまい、大汗かいてタクシーで駆けつけると、店内一角に何やら高貴な雰囲気が……ねえさんずの怪では感じたことのないこの雰囲気、これは王子のオーラに違いない!
「おお、こっちこっち」とヒロ子ねえと日輪ねえ。
その横で、石崎にいさんは優雅にワインをたしなんでいらっしゃいました。
ヒロ子ねえ、日輪ねえは、「なんでまた間違えたの」と不思議がっておられましたので、納得して頂くためにはこの言葉しかないと、作家仲間の横山充男さんのお言葉を借りました。
「誰も絶対迷わないという所で迷うのが越水であーる」
そうなんです、そういう奴です。すんません。
ともかく、駆け付け一杯の生ビールを飲んでから、美味しい料理とワインを……。

この日の話題の文化的なところは、石崎にいさんに負うところが多かったことはいうまでもありません。
いや、ヒロ子ねえ、日輪ねえさんが文化的ではないという意味では、決してありません。
なんというか、いつも、文化的なことを話している暇がないほど、盛り上がる色々が……それが大きい声ではいえない話も多々あり、ま、そんなわけです。
しっかし、ねえさんずは、なぜこのように盛り上がるのか。
どうやら、その秘密がこの日わかったような……。
ここでは書けないのですが、もしかして、日輪ねえさんの方で何か書かれるかも。あ、そういえば、日輪ねえさん、新しいHP開設した?って尋ねるのを忘れました。
それと、ねえさんがた〜 昨日の話題について。ここをクリックして見て下さい
そうそう、この日、花百姫伝の画家さん、陸原一樹さんに頂いたお手製のラピスラズリ(天界の青と呼ばれる石)と水色のアクアマリンのブレスレットを付けていきました。
それで、そうだ、この機会に…と、超売れっ子ねえさん方に、陸原さんの絵がいかに色っぽいか、いかに抜群の描写力かを語りました。
陸原さんの絵の本がもっともっと増えますように〜
陸原さんの記事はここをクリック!
そうそう、これは書いておかなくては。
「これだけの事故が起こったんだから、原発はすべて止めてやめるというのが当然。まだ推進って日本はどういう国だ!」by石崎にいさん
凛々しくてしびれました〜 やっぱり、石崎にいさんは素敵。

「ねえさんずの怪」お引越しパーティ

5月2日、日輪ねえさんがお引っ越しされたので、お祝に「ねえさんずの怪」お引越しパーティを催しました。
まずはお祝の品を手にしたヒロ子ねえさんと私は、お昼のホームパーティ用に、伊勢丹の地下食品売り場で、美味しい物を物色する予定でした。
でで、大阪駅で待ち合わせ。しかし、探せど、ヒロ子ねえさんはいません。
この日はひどく暑くて、汗を拭こうと思ったら、どこで落としたのか、バッグに入れてきたはずのハンカチがありません。
しょうがないので、ティッシュで汗を拭き拭き待ってると、携帯が鳴って、見ればねえさんの電話。
「ああ、ごめぇん〜 実は伊勢丹で時間つぶししていたら、可愛い鞄がバーゲンで、思わず買って、今お支払い中。伊勢丹に来て〜」とねえさん。
「わかった、OK〜」
伊勢丹に行くと、なんだか、目の前がきらきらきらきら〜〜〜
(むむっ、違うぞ違うぞ。田舎のデパートとは全く違うこのきらきら感〜ま、眩しいっ)
伊勢丹一階の華やかさに目がくらんでいたら、ヒロ子ねえさんが大きな買い物袋を手に登場!
りえ「あのさあ、私、ハンカチ落としたから、一枚買いたいんやけど」
ヒロ「あ、それなら、こっちこっち」
と案内されたハンカチ売り場。な、なんと〜 ブランド物ハンカチのバーゲン真っ最中!!!
というわけで、6枚買いました…
(ついでに、日輪ねえさんにプレゼントしようと思った…というのは言い訳。うう、バーゲンに弱いのはヒロねえばかりではなかった)
そして、いよいよ地下へ。
きらきらきらきらきらきらきらきらきあらきあら…… (め、めまいがっ…
ヒロ子ねえさんと私は、一瞬で、目がくらみました。だ、だって、美味しそうなものばかり!
で、二人で目がくらみながら買ったのがこれ↓

写真だと適量に見えるけど、これが三人でランチ&ディナーの分量がありました。
ヒロ「でもね、心残りが……」
りえ「そうそう。トマトのジュレ
ヒロ「生ハムのサラダも……」
りえ「なにより、サイコロステーキ・サラダ!」
ヒロ「そうそれ! こっちの土佐の赤牛を買ってなければ、絶対買いたかったよね!サイコロ〜」
りえ「そうなんよぉ〜 もうっ、最高に旨そうでねえ〜」
ヒロ「ほんまに〜 でっかいサイコロ〜〜〜」
りえ「まだ目に焼き付いてる、ステーキ〜〜〜〜〜」


日輪 「そっこまでいうなら、買うてこんかぁいぃぃぃっ!!!



とはいえ、買った分だけでも、ランチで食べ切れず、ディナーもこれで済ませたんですけどね。
(ホントは、ディナーは近くのフランス料理店へ行くはずだったのだ)
そんなわけで、食ったり飲んだり喋ったりのいつもながらのパーテイとなりました。
あ、そうそう。
引越しお祝いは「薔薇のタオルセット」バスタオル、タオル、へアバンド、せっけん入れ、なども全部薔薇柄。日輪ねえさんのお部屋にぴったりの大人の女性仕様でした。
日輪ねえさんの新仕事場もとっても素敵でした〜 なんと、マンションの8階を独占!(廊下が物干しに…)※ゆめゆめ巨大マンションをイメージしないように。丁度いいぐらいのマンションです。
しかしっ、ちょうどいいたって、マンション・オーナーの息子夫婦さんが住んでいたって部屋ですから! もう、至れり尽くせり。
で、この日の話題ですが、実は、ほとんど書けません。業界の黒い話ばかりをしていたわけではないのですが、いい話も業界の秘密なので、ここでは書けなくて……すんません。
ただ、原発の話は「ねえさんずの怪」で、完全な認識一致をみました。
ねえさんずの統一見解「原発は今この時に止めるべき」「発電と送電を分離せよ」「自然エネルギーに早期転換せよ」これしか、日本を救う道はないと。
経済経済っていう人たちも、本当は知っているはず。
「命あってのものだね」だと。電気や金儲けごときに、命や国土は賭けられないと。でも、その人たちは、実は命を賭けないんですよね。いざとなれば、利権で稼いだお金で海外へ逃げられますから。そんなお金持ちに、原発推進なんていう権利ないと思います。
決める権利があるのは、海外に逃げ場なんかない我々庶民です。 庶民を馬鹿にするな!といいたい。
と怒った後も、ねえさんずは果てもなく……
結局、私が飛び乗った電車は、あとのない最終便でした。(田舎に住んでいるため、京都まで帰っても、次の電車だと乗り継ぎができないところだったのです)
あ、そうだ。ねえさんたちからのプレゼント。すごく役に立ってます!
日輪ねえさんから頂いた眼鏡拭きはとんでもない優れ物。拭ったくらいではとれないだろうと思える油汚れもさっとひと拭きで透明に!(ほんと!)
ヒロ子ねえさんから頂いたのは、ファン(扇風機)付きボールペン。これは、この時期手放せません。化粧崩れせず、お顔の汗を冷ませます。見た目より、すごく涼しい。いい風が来るのです〜
そんなわけで、これらは、どちらもバッグの中。
ファン付きボールペンがここにありました! クリック! おすすめです〜
ねえさんがた、楽しいひとときをありがとうございました! 

「ねえさんずの怪お土産交換会」

原発事故以来、初めてのねえさんずの怪でした。
目的は各種お土産交換会。
どれだけのお土産が集まったかというと、香月ねえさんからは、ハーブ海塩の入浴剤、那智黒ちゃん、可愛い狐ちゃん木製ブックマーク。令丈ねえさんからは、リーガロイヤルホテル金貨チョコ、トルコ豪華金襴織物ブックマーク、和菓子マグネット。私からは、伏見稲荷の白狐守り、平安神宮春の一筆箋、USJ土産のピンクパンサー靴下、そしてそして、ねえさんたち待望の痩せるお香!
りえ子    「よいか、皆みな。この高価なお香は、なんと5本二千円なのだ。つまり、1本四百円! 心せよ!」
ねえさんたち 「ひえええっ、な、ならば、誰にも吸わせず、必死で吸わねばっ」
りえ子    (も、もし、姉さんがた。香は吸うのではなく香りを嗅ぐんじゃが…)心の声
令丈ねえ   「あっ、あたしんちの太った猫といっしょに吸うわ!」
りえ子    (いや、だから…吸うんじゃなく)
香月ねえ   「よし、部屋を閉め切って、誰にも吸わせぬっっっ」
りえ子    (…健闘を祈る)

などと、前菜が来る前に大騒ぎに始まったねえさんずの怪。
このところ、元気の出なかったわたくしですが、ねえさんずには、やはり、妖怪めいた力があるらしく、なぜか、どんどん元気になっていくのがわかるのです。なんだ、この怪しい力は。
令丈ねえ   「私もね、豪華なお土産、豪華なお土産って考えて、見よ、このキラキラを!」
       (キラキラ金貨チョコと、キラキラトルコ金襴ブックマークを見せるねえさん)
りえ子    「た、たしかに目がくらむ!」
令丈ねえがキラキラ自慢をしているなか、香月ねえは我関せず。

と、コースのお料理、突き出しが運ばれてきた。
きらっきらっきらっ、旨そう〜〜〜♪ と、香月ねえ。(香月ねえのキラキラはそっちです)
鯛と新玉葱、鴨のマリネ。これ、すごく美味しかった!
この後、美味しいお料理が次々と……。
 メインディッシュです。
とても美味しかったのですが、実は脳裏をよぎったのです。被災地の牛たちの貌が。
ごめんね、頂きますと、心の中で合掌しました。
むろん、せっかくのディナー。そんなことは口にしませんが。
でも、胸にためこんでいた地震津波原発の話。
仕事のあれこれ業界話(キングや王子や姫や将軍の話)なども、いっぱい話しました。
内容は、ほんとに怖い原発の話も、大爆笑間違いなしの業界話もあるのですが、ここでは書けません。ごめんなさい〜

香月ねえ   「原発も恐ろしいけど、基本人生は旨いもん食って、笑って、楽しく生きなければ! 人間、ストレスが一番いかん!」
令丈ねえ   「そうそう。災害支援も先の長い話だから、息切れしないようにやらないかんよね」
さすが、ねえさんがた。ほんとですねえ〜
ストレスの塊になりかかっていた私は、やっぱり、この期間に起こったことは一人では抱えきれなかったみたい。
聞いてもらって、話して笑って、ようやく楽になりました。
ここ数日、メールを頂いていながら、お返事できてない編集さんやお友達に、明日中にはお返事書きますね。
もう少し待ってて下さいまし。
まあ、そんなわけで、いつものことですが、喋った喋った。食った食った。笑った笑った笑った。
レストランから移動して、二軒目に入ってからも、あっという間に3時間がたって、終電ギリギリに飛び乗って京都へ。ほんとに楽しくて、ねえさんずの怪は、いつもあっという間に時間がたちます。
次は、香月ねえさんの引越し祝い兼ねえさんずの怪の予定です。
ねえさんがた、楽しい時間をありがとうございました〜
と終わる前に、17日夕方のニュースで、令丈ねえさんを観ました!

 児童文庫のカリスマ作家! かっこいいい〜〜〜
そう、香月ねえさんも令丈ねえさんも、みんなが知ってるカリスマ作家なのですよ。一緒に飲んだり食ったりしていると、決してそうは見えんが。
で、証拠写真
テレビに出たんだし、いいよね?

美しきカリスマ〜〜〜

まずい、行けるだろうか…

今週末は、待ちに待った「ねえさんずの怪」のおみやげ交換会なのですが、実は、3月末日にころんで、石段で顎を強打。
今日で4日目なので、腫れ、痛みはひいてきてはいるのですが、強く打ったところには、まだ丸いしこりのような血腫が残っていて、やや治ってきた周囲もすごい紫あざになっています。
こういう打撲、血腫、あざが治るには、若い人でも1週間から3週間はかかるとか。オバさんだとどれぐらいかかるのかしらん。
どう考えても、ねえさんずの怪までに治る希望はなさそうですが、あざはともかくとして、血腫になった部分の腫れさえひいてくれれば……うう、今週中は無理かな。
なにせ、顔なもんで、外出もはばかられます。
そういうわけで、情けなや。
でも、元気ですから、ご心配なく!

君は薔薇より美しい

というタイトルで、日輪ねえさんからメールが!
添付された写真を開いてみると、な、なんと薔薇風呂に美女が〜 
きゃあっ、ヒロ子ねえさんではないか。
匂い立つビーナスのような美女は見せてあげられませんが、薔薇湯の一部を…

それにしても何なんですか!? 二人で! 私は仕事三昧やのにぃ。
いえ、実はねえさんたちも取材を兼ねて仕事から逃亡中らしいので、気持ちはわかります。
いや、しかし、今回あんまりよかったので、次回の「ねえさんずの怪」は「薔薇湯」と決まったみたい。
とりあえずは、豪華なお土産を待つ!と、はっきり返信しておいた。

女子作家三人旅「ねえさんずの怪」魔界温泉ツアーNO4 こぼれ話

いろんなことがあった魔界温泉ツアー。(初めての方はNO1からお読み下さい)
流れとは別に、ぼろぼろ思い出したことが……
←ねえさんず川の字お蒲団(話に直接関係なし)
こぼれ話1「天使のおじさまタクシー」での会話
ヒロ姉 「ほら、ガラスの床とか、透き通ってるの、あれ、苦手やの」
わたし 「そうそう、私も苦手〜。でもね、それって、本能が失われてないってことで、いいことなんよ」
ヒロ姉 「え、どういうこと?」


わたし 「それね、あのほら、鶏のなんだっけ、ブロッコリーじゃなくて…」
日輪姉 「ブロイラーじゃろが!」
わたし 「そうそう! そのブロイラーのヒヨコはね、床がガラス張りでも平気で歩くの。でも、チャボだかシャモだかのヒヨコはガラスの床の前に行くと、ぶるぶる震えて動けなくなるんよ。つまり、改良され過ぎて本能がなくなったブロッコリーと違って、チャボだかシャモだかには高いところから落ちるのが怖いって本能がまだ残ってるってことで…」
日輪姉 「ブロイラー!!
    運転手さん大爆笑していた…
こぼれ話2 天国の宿、花御前の仲居さんとの会話
花御前の蟹フルコースは、ともかく、蟹が死ぬほど出た。
お刺身、天ぷら、焼き蟹、蒸し蟹、最後にはお鍋…そのお鍋に入れる蟹は大皿に山になって届いた。
「もう腹いっぱいじゃあ〜」
いい合いながら、それでも、せっせと食べていたところへ、仲居さん登場。

仲居姉 「あら、蟹、全部召し上がられたんですか〜」
日輪姉 「うっ、はっ、食べちゃいけなかったんですか〜?」
仲居姉 「いえ、そんなことはありません。いいんですよぉ。でも、これ、男性のグループでも残されるぐらいで……おほほほ」
ヒロ姉 「ぎょっ…」(最後の蟹足二本のうち、一本をむしっていたところ…)
わたし 「ぎょぎょ…」(残る一本を食わんとしていたところ)
仲居姉 「いえ、いいんですよ〜 たいていは、残った蟹をおじやに入れることになってるんですがぁ。よっく食べられましたねえ〜くすくす」
 この時、私は足一本でも残すべきかと手をとめたが、ヒロ子ねえさんはむしりとって食べきってしまった。
ヒロ姉 「だって、一本ぐらい残したってしかたないから〜」
仲居姉 「大丈夫ですよぉ。お鍋の方は、お出しはたっぷり出ていますから〜 蟹がなくっても美味しいですよ〜 あははは」

「あはははは…」
大爆笑の渦…(笑うしかないねえさんずであった。 

女子作家三人旅「ねえさんずの怪」魔界温泉ツアーNO3

すみません〜昨夜は忙しすぎて更新できず。でも、日輪ねえさんのツアー写真が届いたので、魔界温泉ツアーのNO1、NO2の写真を更新しました。
魔界温泉ツアーが、ますますリアリティを増して迫ってくるはずです〜(迫ってほしくない向きもあろうかと思いますが…)
さて、ついに開かれた魔界のドア。
「ゑ●すや」さんの続きです。
ゑ●すやの従業員の中年女性は、「何の用だ」とでもいうように、ヒロ子ねえさんの前に立ち塞がりました。
玄関のガラスドアから、その様子はよく見えます。その制服女性は仲居さんなのかどうか、ともかく、玄関マットの掃除をされていたみたい。
その瞬間を、再現するとこんな感じ。
ヒロ姉 「…あの、松本清張先生の書斎を見せていただくことって、できますか……?」
ゑ●仲 「あ、うちに宿泊されている方でないとだめなんで、無理です!(間髪いれず即答)」
ヒロ姉 「う、あ、そ、そうですか……」
   出鼻にパンチを繰り出され、おもわず後ずさるねえさん。
ゑ●仲 「そういうことなんで」
   と、玄関マットを持ちあげ、ねえさんの前でバッサバッサと泥を払う、ゑ●仲居さん。
   どうやら、掃除のじゃまってことらしい。
まあ、ふいに訪ねたのだから、書斎が見られなくても仕方ないですが(とはいえ、客商売ならもうちっとやりようもあるかと…)、客の目前で泥マットをバッサバッサやるのはどうよ。
「そういう決まりなんで、すみませんねえ」ぐらいはいっても、罰は当たらんだろうが。
「せっかく雨の中を来てもらったので…」って、パンフレットぐらい、くれてもいいだろうが!
と、怒ったのはずっと後のこと。
その時は、そっか、だめなんだ〜と、あっさり帰ろうとしたねえさんがたを引き留め、「旅館は意地悪でも、清張先生は悪くない! ほら柏手、ぽんぽん」と合掌。
だって、清張先生の印象まで悪くしたくなかったから。
あっさり追い払われた私たちは、もわあ〜っと、黒い何かが立ちこめているような「ゑ●すや」をあとに、また土砂降りのなか、駅へ……
駅に着くと、びしょぬれ。
「うお〜 帽子に水がたまっとる!」という叫びと共に、日輪ねえさんのジャケ帽から、柄杓で汲んだような水がバシャリと飛び散りました。
これを、ねえさんずは、温泉ツアー第二次水難事件と命名
←ここで、箸やすめにどうぞ。
「ゑ●すや」さんではなく、天国だった「花御前」さんのスナップを一枚。
純和風の旅館に、ワインクーラーとピアノ、素敵だ。
もとい、続きです。

若おかみは小学生!PART14 花の湯温泉ストーリー (講談社青い鳥文庫)
ちなみに、ヒロ子ねえさんの『若おかみは小学生』シリーズには、魔界旅館や魔界の客などが登場しますので、近く、黒仲居が登場するかもしれません。
さてさて、ゑ●すやに行ったがために、一時間も待ち時間ができてしまい、ならばと、駅の待合でコートを乾かしてから、列車へ。
そして、タクシーに乗り替え、今日のお楽しみ「あ●わいの郷」へ。
ここまで読んで下さった方にはわかるでしょうが、●伏字があるということは、つまりそういうことですが、まあそれはおいといて。
しかし、ここで、ヒロ子ねえさんは、ゑ●すやの体験で、本日のツアーに嫌な予感を感じたらしく、行きに乗ったタクシーの運転手さんに「あ●わいの郷からの帰りも、迎えに来てもらえますか」と交渉。
「だって、行くには行ったが、帰りの足がなかったら、列車に乗り遅れるから」と、冷静沈着、魔界慣れしたヒロ子ねえさん。
そして、ついに着きました!
「あ●わいの郷」です!
大自然で生きる仲間たち、ポニーに乗馬できます。羊、ミニブタ、ヤギ、ワラビ−、ウサギ、リクガメ、 フェレット、モルモット、モモンガとふれあえます。
チューチュートレイン ・ゴーカート・おもしろ自転車・パターゴルフ・バッテリーカー・芝すべりもできます。
ランチバイキング開催!自家製品&丹後の食材のコラボバイキング。地元野菜を中心に自家製品のソーセージ・ハム・ベーコンなどメニューがたっぷり。もちろんデザートも充実。
……なんて素敵なところ「あ●わいの郷」。
しかも、あのフェレットにさわれるなんて素敵〜と、盛り上がってやってきました。
「ちゃんと、割引チケットを持ってきたのよね〜」と、ヒロ子ねえさん。
し、しかし、タクシーを一歩出ると、傘が飛ぶような雨風。
しかも、人っ子一人いない……
「じゃ、また二時に来ますから〜」
タクシーは去って行きました。
「だ、だいじょうぶか?」
「こんな嵐みたいな日に、開いてるのか?」
不安がりながら、入り口まで行ってみると、びゅんびゅん吹きすさぶ雨風の中、「本日無料」の張り紙が……!
「無料? まあ、無料ならいいか。せっかく割引チケット持ってきたけど……」と、ヒロ子ねえさん。
フェレットフェレット〜♪」
日輪ねえさんは、フェレットに触れるのが一番の楽しみ。
「わたしなんか、フェレットをこうして首に巻くように肩にのせる、練習してきたんよ」と、ヒロ子ねえさん。
「あ●わいの郷」の門柱をくぐると、「来年はうさぎ歳。ウサギちゃんと記念写真をどうぞ〜」なんて、貼り紙もあり、日頃ストレスをためている女子作家の癒されたい気持ちは高まります。
「子どもしかポニーに乗れないのは残念ねえ」とか、乙女しゃべりをしつつ、園内に入ってやっと、異様な雰囲気に気がつきました。
 玄関同様、園内にも、人っ子一人いないのです。
「なんじゃ〜っ、これは!?」日輪ねえさんが声をあげたのは、お知らせ板の前。
日輪姉 「芝すべり以外、全イベント中止だとぉ〜っ!?」
ヒロ姉 「さすが、無料やね」(冷静なヒロ姉)
わたし 「いや、むしろ、無料でないと、暴動がおこるやろが」
日輪姉 「し、しかし…なんの理由があって、芝すべりだけ、やっとるんじゃ? この土砂降りの中、だれが芝すべりをする。わけわからん〜」
わたし 「よくすべるってか?」
ヒロ姉 「……う〜む、やっぱり。みなの衆、こころせよ。まだ魔界は続いている……」
真顔でいうヒロ子ねえさんに、ハッとする日輪ねえさんと私。
そういわれて見渡すと、カラフルなチューチュートレイン は人影もなく雨風にうたれているし、いつもは動物を放し飼いにしているだろう牧場にも、園庭にも、数ある建物のどれもがシーンとして、人や動物の気配もない。
「待て、しばし。館内の動物はいるんじゃないの、フェレットとか……」と、日輪ねえさん。
「そうやね〜 さわれるかなぁ」
と、乙女心を取り戻したねえさんず、いそいそ動物館へ。
やがて、小屋みたいなところに「フェレット」の案内が!
喜んで行くと、ここも人影なし。
中には入れたが、そこはまったくの小屋。
ハムスターとリスのような生き物、フェレットらしい生き物、陸ガメが深き眠りについておりました。
さわれるといっても、ハムスターは深い金網の中で手が届かず、リスらしい生き物も、フェレットらしい生き物もまるまって、触れても石のごとく動かず。
さらに陸ガメの甲羅には、「持ちあげたり、上に乗ったりしないでください」と貼り紙が……。
←貼り紙をされた陸ガメくん
日輪姉 「なんも、甲羅に貼らんでも…」
わたし 「カメのプライドを踏みにじるような行為ではないか」
ヒロ姉 「ねえねえ、このフェレット、どこが顔? 全然動かないんやけど。せっかく、肩にのせる練習してきたのに」
わたし 「まあ、これがフェレットかどうかもわからんが……」
日輪姉 「まるで毛玉だ」

←毛玉フェレットくん

とうとう、私たちは、毛玉フェレットくんに、顔を見せてもらうのもあきらめて、小屋を出ました。
「そういや、うさぎはいなかったね」
いいつつ、ふと見ると、
「うさぎは、老衰のため他界しました」


と貼り紙。


日輪姉 「た、他界!? どういうこっちゃ。表に、うさぎと記念写真を撮ろうとか、書いてあったのでは!?」
ヒロ姉 「なんで、表の看板を外しておかんの!?」
わたし 「いや、むしろ、なんで、うさぎが一匹しかおらんのや!? こんな大きな施設で……」
しばし、茫然。


「しゃあない。もう、屋根のあるとこで、何か食べよう〜」ということになって、レストラン施設へ。
し、しかし、ここでも……
わたし 「ね、あの大きなレストラン。誰もいいひんけど?」
日輪姉 「……っちゅうか、なんで開け放してあるんじゃ。風がびゅうびゅう吹き込んどるぞ」
ヒロ姉 「なにより、電気が点いてるの、あれ? 薄暗いんですけど……」
日輪姉 「いかん、全員回避!!」
その時、三人の頭に浮かんだのは、かの黒い霧がもわんとただよっていたようなゑ●すやさんでした。
そんなわけで、もう一軒のレストランへ。
しかし、そこはバイキングと書かれてありました。

迷っていると、「一品もありますよ〜」と、にこやかなウエイトレスさんが。
即、入店。
この日、唯一の正解はこのレストラン。
一品のソーセージも、うどんも、天ぷらも安くて美味しかったです。


し、しかし。
売りのはずのバイキングは……

空っぽ。
「一品もありますよ〜」じゃなくて、一品しかなかったのね、ウエイトレスさん…
まあ当然です、客は私たちだけみたいなもんですから。



きっと、土日とかはにぎわうのでしょうし、あ●わいの郷全体の印象も変わるのでしょうね。
けれど、もう、この日は、もうどこへ行く気も失せて、残りの時間はそこでおしゃべり。
このレストランは貸し切り状態でしたが、居心地が良かった〜
二時前になって、「あ●わいの郷」を出ると、ちょうど、傘をさした運転手さんがやってくるところでした。
「ああ、お迎えに来ました〜」と、運転手さん。
「あ、すみませーん」と、ヒロ子ねえさんの声も華やぎます。
「あ、いやいや。まだ早いんですが……」と、ニコニコする運転手さん。
車を停車できるのは石段下、それなのに、運転手さんは雨の中を、車を出て石段を上がって、わざわざ私たちを迎えに来て下さったのです。
その時、私たちの目には、傘を手にした運転手さんが、白い羽の天使に見えました。
魔界に降り立ち、私たちを救いだしてくれる慈愛深い大天使さまに……。
いや、メリーポピンズ男性版といってもいい!
天国の花御前を出てから、いつの間にか魔界をさまよっていた私たちは、暖かいタクシーに乗って、運転手さんの優しい笑顔と心遣いに癒され、ほっとしました。
それにしても、この日の「あ●わいの郷」、黒まるで一字抜くと、案外ぴったりのネーミングになりました。
「あわいの郷」……きっと、私たちは、この日、魔界のタイムスポットに堕ちたのです。
ゑ●すやさんだって、もしかしたら、たまたま、あの仲居さんの虫の居所が悪かっただけかもしれないし。
まあ、魔界というのは、そういう「あわい」の世界に出現するものなのです。
ここでは、地獄で仏の、レストランと運転手さんに感謝を申し上げます〜♪

とまあ、書き疲れたので、明日につづくかどうか…