ついに完結!『若おかみは小学生!20』作/令丈ヒロ子・絵/亜沙美


若おかみは小学生!PART20 花の湯温泉ストーリー (講談社青い鳥文庫)
事故で両親をなくした小学6年生のおっこは、おばあちゃんが経営している春の屋旅館でくらし、若おかみの修業をしている。 仲良しのユーレイ、ウリ坊と美陽と、うまくやりとりができなくなってしまったおっこ。元にもどりたいと願うおっこに、鈴鬼がすすめたのは、過去のお客さまをもう一度接客する「思い出接客」だった。今度こそ最高のおもてなしを!とはりきり、鈴鬼の指示どおりにしたことが、魔界のルールに反する「犯罪に近いこと」だと知らされて、思い出接客を中断することに…… 鈴鬼が厳しく処分される一方、おっこは、許可をもらい、「思い出接客」を最後までつづけることになったが、最後にやってきた、意外なお客様とは? おっこの“霊界通信力”はどうなるの? 笑いと涙の大人気シリーズ、完結編!! *スペシャル二大付録つき。 (BOOKデータベースより)


十年間、青い鳥文庫のベストセラーとして突っ走った『若おかみは小学生!』が、ついに完結編を迎えました。今回は、これまでのファンが読んだら、泣かずにはいられないでしょう。
ファンにとっても、この物語の完結は、それぞれの小学生時代十年間とのお別れなのでしょう。ウリ坊や美陽ちゃんたちとの別れは、みんなにとっても、これまでの沢山の出会いや思い出とのお別れなのだと感じます。
大人になるおっこが、ウリ坊や美陽ちゃんとの別れを切なく感じるのと同じに、きっと、読者のみんなも切なくて泣いちゃうんだろうな。でも、別れは、新たな出逢いの始まりです。
みんな、元気におわかれしようね!
 
ウリ坊と美陽ちゃん、鈴鬼くんたちがのぼっていく雲の階段のかがやきが見えるような気がしました。思わず、空を見上げて、雲間から光のハシゴが降りてないかしら……とさがしました。
未来につながっていく物語の終わりがとてもよかったです。